いらぬ夜更かし。

最近デザインの参考に「チェコの映画ポスター」(ピエ・ブックス)を購入。

コラージュ作品のイメージはほとんどこの時代にやり尽くされていたと思われる。切り張り好きにはたまらんイメージばかりだ。ジョゼフ・コーネルの箱アートを彷彿とさせる。色合いもとにかく素敵で今後かなり表現に使わせてもらおうと思う。

寝る前に、私淑する平沢博士の一曲をば。

「条件童子」

今敏監督作品、妄想代理人のBGMで三間雅文音響監督が“ヒップホップ風で”と師に要求したと話は有名であるが、最近個人的に特によく聴いている。

平沢的ヒップホップはやはり音楽として面白く、違和感しかないのに整っているという流石の一言なのだが、特筆すべきは1:12秒あたりから突如聞こえ始める不気味な音だ。

「幼い頃に漠然と怖かったもの」が思い起こされる。人のもっている根源的な寂しさであったり孤独感といいますか。イメージとして頭に浮かぶのは夕暮れどきの人影のない団地に漂う不安。個人的にも大ファンである形而上絵画で有名なジョルジョデキリコの作品を彷彿とさせるイメージだ。やはり自分の好みのものというのはどこかで全てつながっているのだな。

物凄く、こわい。が、なぜか安らかになれる。これを聴いて今宵も寝るのである。

条件童子(妄想代理人サウンドトラック 平沢進)


サンミア the Amptee。

サンミア the Amptee

お品書き

【ライブ、ノモノスとイミュームでの折茂さん演じるサンミア嬢が妖艶でとても美しかったので絵にしたいなと常々思っていた。たまたま作成してあったラフ画とガジオ文化祭出展のタイミングが合い、これは運命だと感じて作成。バックは先日の平沢氏のライブ、ハイブリッドフォノンのCGにインスパイアされ、ゴミ、廃墟、工場が花のように咲いているイメージを描いた。あまりうまくいっていないけれども。よくよく考えるとポーズはアルバム「SimCity」の十字架にどことなく意識がいっているように思う。とにかく足をきれいに描かねばという思いで臨んだ。背景はフランクステラの彫刻リュネヴィルが元ネタ。幼いころ父親に連れられて行った佐倉市美術館の思い出が急に出てきた次第。】

 

昨年度から行われていたガジオ第二回文化祭にこの作品を出させてもらっていた。先日、搬出作業のため会社帰りにその足でつくばへ。つくばEXには本当に感謝である。寒空の下、暗闇にそびえたつH2ロケットを眺めつつ、ガジオへ向かった。

文化祭の間は、高橋かしこさんが企画されたトークイベント「ニューウェーブとは何だったのか」を2回拝聴させてもらうためガジオをうかがう機会があった。とても素敵にかざっていただきありがとうございました。

しかし個人的には悔しい。周りの方々の情熱ある作品に対して自分の絵はどうか。何か新しい表現をしたか?あっと驚かせるようなものができただろうか、ううん、もっと頑張らねば。いろいろ勉強させてもらえる良い機会になった。

ガジオさんのおかげで新たな人脈とやる気をいただいた。切実にやってよかった。次回はもっといいものを、面白く新しいものを製作せねばならないな、一年の目標である。

ps:今月はノモノスとイミュームのDVD発売だあ。もうワクワク。

・・・いけない、サンミアが目を覚ました。

 


“Hi”brid Phonon [HYBRID PHONONライブレポ]。

2014年10月11(土) ~13(月・祝)

敬愛する音楽家平沢進氏のライブHYBRID PHONONへ行ってきました。ライブレポというか個人的な感想を箇条書したかっただけなのだが。

ライブレポp(”Hi”brid Phononになっているのは完全に誤植。頭の悪さが出てしまった(´ε`;))

えがった。ものすごいえがった。

個人的に、びっくり加減は今年初めのパラレルコザックの方が大きかったのだが(白い衣装ややたら動く感じとか)。今回はあとからじわじわくるライブだったように思う。今も高揚感が湧き出てくる。

しくじったのが2日目から開場時間が早まっていたこと。完全に緩い気分で行ったら整理番号よりだいぶ遅れてしまった。でもまあ3日間とも近場で見れたので本当に堪能できました。

1日目はじっくり観察しながらライブを見た。演出や機材をとにかく徹底的に見てしまったので音にあまり乗れなかった気がする。3日目は2日目のテンションが続かず声をじっくり聞くことに徹していた。個人的には2日目がセットリスト、雰囲気ともに一番盛り上がれた気がする。

スモークと客席に向けられたライトで全然前が見えない中から爆音の電子音とともに銀髪のヒラちゃんとpevo登場。

1曲目の出囃子からのアンチビストロン。ヤイファイヤー!である。ドン!ってとこ。かっこよす。デジタル掛け軸、かっこよす。

2曲目の論理空軍、みんなで声を揃えて掛け声かけてすごかったなあ。スクリーンの映像の綺麗さがすごい良かった。

怒涛の電子音からのナースカフェ。みんで合唱が気持ちよい。静かめながらも帆船108など基本的にリズムがいい曲が多かったのでずっと揺れていたように思う。

8曲目のスノーブラインドが本当に素敵だった。スクリーンに雪が降る演出。最初のPモデルの楽曲から打って変わってすごい落ち着くギャップが素晴らしいと思った。声がいいんだ、また。

14曲目からのパラコザからフルへのながれもおもしろかったなあ。フルへってただ単にフルヘッヘッヘって言っているだけなのにライブで聴くとここまでテンションが上がるのかと驚いた。師匠の肺活量すごい。

16曲目からのブラックインホワイトからのパレードがたまらなかった。今回のテーマというか平沢進という人の一貫したテーマなのかもしれない「白と黒の混在」。パレードのCGすごい良かった。廃墟や大量のゴミ、塔。いいインスピレーションをいただいた。

そして怒涛のキングダム、タウン0フェイズ5、アンコールの救済の技法、白虎野

声、声、声!!

すんごいなあ。本当にこの人は希望だと感じた。かっこいいんだ。

白虎野のCGがデジタル掛け軸の演出ととても合っていて美しくて日本的ですごく素敵な印象。個人的に今敏監督の誕生日は歌を白虎野の娘にして映像にパプリカを流して欲しかったなあと烏滸がましくも思ってしまっていたが。

演出面では、霧がかかった中水辺のほとりというイメージだったのだろうか。初日は最初のスモークの量が微妙だったのでこっちにライトが来たとき、わっ眩しってなっただけだけど、2日目以降からは本当に霧の中にいるようで不思議な世界に紛れ込んだ主人公になった気分だった。あの深い森感はその場で体験しないとわからんな。すごく魅力的だった。

そして銀髪には徹底して無言な師匠。かっこよかったけど。

水をぽちゃぽちゃやる演出、未確認物体を探している演出、筒はなんでも使えるな。

今回もまたレーザーハープさんはすごい。レーザーの光量とともに光に重さまで出てきた。弦をボーンってやる姿と重厚な音がマッチしてすごい雰囲気だったなあ。

そしていつもは夢みる機械だけなのに今回はめちゃめちゃ働いたテスラコイル先輩。お疲れ様であります。銅線コイルのトーテムに一礼!

DVDの発売が非常に楽しみ。さあ、師匠は次はどういうステージに向かうのだろう。追いかけられる幸せをかみしめてこれからも応援していきたい所存である。

 

 


ライブの方法2の感想。

平沢ライブCDの話。

5月21日に待ちに待った平ちゃんのニューアルバム。「ライブの方法2ー導入のマジックー」が発売。

いやー、学生時代からこういうCDが出てほしいなと望んでいたので、本当に嬉しい。

最近の師匠の制作スピードやライブの開催などの早さが尋常でないので少し不安ながらも一ファンとしてはとても嬉しいわけだ。

さて、今回のアルバムはライブ録音の出囃子含めたオープニングナンバーで構成されている。平ちゃんのライブははじめが異様にかっこいい。日常から非日常へと変えてくれる音が本当に気持ちいい。

01:崇めよ我はTVなり (パラレル・コザック Ver)

この曲はビストロン(核Pファーストアルバム)を聞いた時にはあまりぐっとこなかった曲なのだが、今回のアレンジで本当に惚れた一曲。最初のピーガガガーのノイズからリズムの入りがかっこいい。本当に宗教みたい。これを赤坂のテレビ局前でやるのだから平沢はパンクである。

02:嵐の海(PHONON2550 Ver)

嵐の海はとても好きな曲の一つ。このアレンジはテクノの海を旅しているような浮遊感が何とも言えず、気持ちいい。

03:Big Brother(パラレル・コザック Ver 仮想ライブ)

メカノバージョン+パラコザアレンジ。まあ名曲ですな。「連呼せよさあ 思慮は今罪と知るべし」の繰り返しが個人的にツボ。はあかっこいいわあ。

04:Solid Air(PHONON2553 Ver)

恵比寿リキッドルームの記憶がよみがえる。このアレンジを大学生の登下校の時に口ずさんでいたのはいい思い出である。もっと早く音源がほしかった。レーザーハープの弾き方もものすごくかっこいい。

05:庭師KING(PHONON2555 Ver 仮想ライブ)

さて庭師。夕暮れ時に畑を耕しているような雰囲気から弦の重厚なサウンドが入ってくる流れがすごい。インタラクティブライブで氏がこう出てきて客がこう歓声を上げてというのがすごく想像できる作りになっていてとても楽しい。庭師はヒーローだ。

06:二重展望3.4(トーキョー・ビストロン Ver)

核Pのサウンドはエッジがきいていていいなあ。パラレルコザック含め展望シリーズはリズムに乗ろうとするとリズムを狂わされ、なかなかにツンデレなところがとても好きである。

07:ソーラ・レイ2(Solar Live Ver)

本当はハンターをたたえる歌の朗読もつけてほしかったアレンジ。しかしこのスピード感というかなんというか。ソーラ・レイ2はオープニングナンバーにはもってこいだなと改めて思った。低音が濃いのがいい。

08:Sim City(ノモノスとイミューム Ver)

これはすごい。大学の院試がありいけなかったライブだったので悔しさがよみがえってきた。結局駄目だったので余計悔やまれる。平沢の声は朗読に向いている。ものすごく創造力を高めてくれる。サンミアもちょっとエッチな声でまた魅力的。客の絶叫と盛り上げる音楽で圧倒されてしまった。はやくDVDで見てみたいな。

10月のライブはどうなるんだあ。いやはや仕事しすぎな氏にはつくづく感謝であります。


ずんずん進む。

画家、石田徹也氏の作品を見に平塚美術館へいった。

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非常によかった。

氏の絵は一見すると奇抜なアイデアがおもしろい印象があるが、実物を見るとそのでかさと絵のうまさに圧倒された。これは現物を見ないとわからないもんだ。

この人の描く曇天と錆がすき。

日々のノートなどを見ると自分が学生時代の時に書いていた日記のように生活面から何からが記されていたので共感できた。

人もあまり多く来ていなかったので何回も往復して好きな絵を見ることができた。とても満足。

帰り、ラーメン食べて帰ろうと思ったら、駅で本当に偶然中学時代の親友に会った。そのまま半日海いったりと平塚を満喫。うん、楽しかった。

5月4日は筑波のGazioで平沢ライブ。やっぱり実験都市はおもしろい。

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初めて、ファンの方とお話できた。往年のファンの方たちで、本当にいいつながりをもてたと思った。人生もっと積極的に生きるべきという教えをいただき非常にためになった。ありがたや。

ライブは機会トラブルでぐだぐだだったが、これも氏のライブではご愛敬。

まさかのアレンジバージョンのロタティオンである。10月のハイブリットライブが楽しみだあ。

5月5日は自転車で実家に帰省

100キロ、朝6時発。人がまだ動き始めていない東京の街を颯爽とかけるのは非常に爽快だった。

日本橋を過ぎたとこで。

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しかし前日までは快晴だったのに、その日は午後から大雨に。

ずぶ濡れである。

雨の中をロードで走るとどれだけ怖いかを知った。坂では死ぬかと思った。(実際こけた。)まあ冒険できてよかったけど。

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途中で棄権したけど。

人間やっぱり少しはスリルがほしいものである。

そんなわけか次の週末は京都の友人と富士急で絶叫系を乗りまくった多田であった。


Gipnoza ギプノザ。

久しぶりのブログ更新がCDのレビューになってしまった。

平沢進氏の核P-Modelとしてのニューシングルが9年ぶりに発売し、かつとても良かったので書かずにはいられなかったのである。

アニメーション映画監督、今 敏氏の影響で大学に入りたてのころからファンになった平沢進。ファンクラブに入ったアーティストは彼が初めてである。ともかくすごい人だと思う。

今回のアルバム、「Gipnoza」( ギプノザ)はロシア語で睡眠という意味らしい。平沢のツイートおよびCDのイメージとしては、記憶に新しい東関東大震災。それにともなう人々の思考変化、マスメディアの横暴、そんな世界での生きることへの希望などが歌われている。ように感じた。相変わらずスルドイ干渉。バッキバキでありどこか胡散臭いさすがの一枚である。

2013

 

1:Gipnoza

アルバムタイトルのオープニングナンバー。スピーディーで胡散臭さ満点。なんか気持ちわるーいピコピコ感と初めて聞くメロディー。もうすぐ還暦を迎えるおっさんがこんなに最先端なものを作れるのがすごい。

2:それ行け!Halycon

いわゆる初期P-Model風。テケテケピコピコ。元P-Modelの田中靖美氏が参加している。きっと師匠(ファンは平沢進氏のことをこう呼んでいる)はうれしくてたまらんのだろうな、と思いながら聞く。個人的にかなり好きなメロディー。リズムがいい。師匠のシャウト「ララリー!!」ライブではノリノリになってしまうぞこれは。

3:排時光

名前がもうかっこいい。曲ももちろんかっこいい。前作のソロアルバム「現象の花の秘密」での”華の影”のようなダークサイドオブ平沢的な歌。イントロがまずよい。世界観に引き込まれる。低音で歌う「グッモーニン ヒューマン 汝 光なり」、この単語は個人的に今年も最も引き込まれたフレーズの一つだな。サビはダークな感じかと思いきやメロディーからほのかに希望が見える。なんだこの感じ。タイトルのように暗い部屋に光が差し込んでいるようなイメージがわいた。

4:白く巨大で

変なタイトルである。メロディーと声は優しく、白い平沢。核P-Modelの最初のアルバム「ビストロン」のアンチモネシアに酷似したメロディー。今回のほうが好きだな。前作とは何か関係があるのかな。とても雄大な世界をほうふつさせる歌詞と歌い方。気持ちがいい。あーゆったり。

5:Dμ34=不死

なんて読むのかと思えば「でぃー・にゅー・さん・よん」だって。なんじゃそりゃ、そのまんまか。この曲もダークな黒い平沢。攻撃的な感じはないけど。リズムがいろいろ変化し、歌い方もその都度変化するまるでショートオペラだ。サビに入るところのゾクゾク感がたまらん。”瓦礫のテラ”、”無法の神”、”誤動の富”、”粗暴の都市”・・・。言葉選びが秀逸すぎる。テラ=寺?深読みしすぎて駄洒落なのかとも考えてしまう。まんざら間違いじゃないこともあるから油断ならず。師匠の歌は深い。

6:Dr.Drevniye

平沢の曲によく出てくる変な人シリーズ。今回はロシアのB級SFのような怪しいキャラクターだな。サビの部分の光に包まれたような神々しさに胡散臭さが漂ってくる。昔の漫画に出てくる怪しい変な医者のイメージ、笑うセールスマン的なイメージ。歌は静かでとても安らぐが、絶対裏がある。そんな感じ。師匠の歌は頭のないかに物語の絵がわいて来たり、創造力を高めてくれるものばかり。

7:Parallel Kozak

インスト。ライブのタイトル。これがオープニングのような気がする。個人的にこれとても好き。何か狂っていて、可笑しい。メロディーはかわいいのに人々が右向け右で有象無象の軍隊が行進しているようでもある。最後には交通事故の音。なんなんだ。これこそが平沢の本質。

8:Alarm

まさにタイトル通り。怖い。恐怖の音。人々が何かに追われ逃げ惑う。大人数の狂気の沙汰がみえる。アラームの音がやたら印象に残る。これが最後の2曲の前にある。よくできたアルバムだなあ。

9:109号区の氾濫

なんというタイトル!もうあたり。イントロはとてもかわいらしい。が歌詞が震災を思い起こさせる。「1000年もキミを待った」だれがこの大災害を望んでいたのだろう。。氾濫、でも逃げ惑うのは当事者ではなく傍観者。いろいろ考えさせられる曲。109ってなんだろう。108が煩悩だとしたらその次?なんなんだ?

10:Timelineの東

最後はゆっくりめかと思いきやおもいっきりアジアンテクノ。これがまた泣ける。メロディーラインが懐かしい。幼いときにどこかで聞いたことのあるような、それでいて新しい。タイムラインの東ってことは時間の東、つまり「死」を意味すると思われる。多くの人の死、身近な人の死、更には老いて死に近づいている自分、でも毎日明るく未来へ向かっていこうという希望がある。そんな歌に聞こえた。「道を東へキミの威光のほうへ」この歌詞が泣ける。なんでだろ。暗く混沌とした世の中なのに、明るくて希望が見える。「遠くから来る雨が履歴を綴り替え 近くで舞うキミと再会に気付く」ここらへんで胸がぎゅーっとなる。忘れた人がそばにいる感覚に泣きそうになる。「忘れたものと引き換えにガラクタを積んだ社は消え、蓮の葉の雨粒ほどの宇宙にもキミの無限を見た」ここの歌詞は震災をほうふつさせる。蓮、宇宙、死を連想させる言葉がちりばめられているが悲しくない。明るく前向きな追悼。これたまらんぞ。

というわけで今回のアルバムは最後のどんでん返しでとても感動的な名作になってしまったわです。正月からライブ三昧じゃ。